春蘭はシンビジウムに属する蘭で主に洋蘭のシンビジウムとよく似ていますが葉姿、花姿が小さく、清楚で東洋人の気質に調和する蘭です。また耐寒性も強く、北海道(南部)から本土全域、九州、朝鮮 半島、中国に到る地域で自生している蘭です。

日本では昔からなじみ深く、“ジジババ”という名称で呼ばれており、日本各地のほとんどの地域で知られ、親しまれている蘭です。
春蘭の花について説明しますと、まずごく普通に見られる並花は花弁が緑で舌が白く、その中に赤い点が入るものを言います(下記の春蘭各部説明を参照)。

舌に赤の点が入らない物を【素心】と言い、希少な物として観賞価値が上がります。普通の緑弁の素心(白舌)でもめったに採取できないのが現状です。花色としては、赤花・朱金花(オレンジ)・黄花・緑花・紫花・復色花・縞花・赤花素心・朱金素心・黄花素心など様々な花があります。
春蘭の花物は、花の形・花の大きさ・舌の大きさなどその花の色だけではないところでも重要視されます。花物以外に柄物が在りますが、主に葉に斑が入った物を言い、これも色花同様めったに採取できません。

斑の入り方も様々で、縞斑・虎斑・曙斑・散り斑などが在り縞斑1つとってもその中で様々な種類が存在します。

特徴として日本春蘭・韓国春蘭はほとんど香りが無いのに対して、中国春蘭はとても香りが良く、花だけではなく香りだけでも愉しめる春蘭です。